嵯峨野・四季のうつろい
岡田克敏写真集
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嵯峨野・四季のうつろい: 岡田克敏写真集 基本情報
商品コード | 9784879405371 |
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著者 | 岡田克敏 (写真) |
出版社 | 紫紅社 |
税込価格 | 5,339円 |
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『嵯峨野・四季のうつろい: 岡田克敏写真集』について
京都、洛西の嵯峨野は、大宮人の別業の地、遊行の地であった平安の昔の面影を残し、人々を静かに迎える。その四季の情緒をあますところなく伝える一冊。カラー144頁。詳細撮影データ付。
「発刊にあたって」岡田克敏
京の西北に当たる嵯峨野は、四季折々に魅力的な表情を見せる。東の比叡山と向き合って、愛宕山がどっしりと京の街を見守っている。その愛宕山の裾野の滝から京都市街へと、嵯峨野が広がっている。なにしろ千メートルに近い山だから、上下の気温もかなり違っているのだろう。頂上から山麓までの色彩のグラデーションが美しい。山麓から連なる山々に、小倉山や曼荼羅山、亀山と嵐山など小高い山並が続く。この山間から時には霧が立ち昇ってくることがある。一面モノトーンとなって幽玄的な世界に変貌する。まるで日本の原風景を想像するようだ。
嵯峨野は人を、あるときは詩人にあるときは歴史家に、そしてあるときは丸裸で無名の旅人にする。
序文「潤う眼と心」永田 萌
雨あがりの山ひだから、
霧のベールが天女の舞のように立ち登る桜の嵐山。
数えきれない桜の小舟を浮かべた大沢の池。
初夏の走り雨が、うす紫の紗の幕を降ろしてみせる広沢地。
涙のように朝霧をためて風に揺れる、
大覚寺の白いススキの群れ。
秋雨に打たれ、
直指庵の石畳の上にいっそう輝きを増す散り紅葉。
淡雪を頭にも肩にも降りかぶり、
それでも慈愛の笑みを絶やさない野の仏たち。
天龍寺の赤い寒椿に積もった春の雪のまぶしい白さ。
その露や霧や雨や雪の風景に、しみじみと胸を打たれます。写真家がこの一瞬のために費やした誠実な時のなんと多いこと。その審美眼の揺るぎのなさと、細やかさ。内に秘めた壮大な歴史観と自然への深い愛。それらを居ながらにして自分のもののように感じる読者の至福。
心の乾いた日は、この水分たっぷりの写真集を開いて、もう一度美しいものへのときめきと想像力を取り戻したいと思います。おそらく「このまま絵にしてしまいたい」という右手の欲求を、理性と左手が押さえようと努力することでしょうが。
序文 | 永田 萌 |
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言語 | 写真集 |
装丁 | A4判変型 詳細撮影データ付 |
ページ数 | 165ページ |
本のサイズ | 29.7 x 22.1 x 1.5cm / 0.96kg |
ISBN-10 | 487940537X |
ISBN-13 | 9784879405371 |
英名 | Sagano in Seasons: Photographed by Katsutoshi Okada |
英語表記 | Captions & list in English included |