吉岡幸雄が選んだ今月の色
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ツイートする「染司よしおか」五代目当主、吉岡幸雄氏に毎月、日本の色にまつわる様々なお話をしていただくコーナーです。紫紅社特製カレンダー付き壁紙とともに、毎月月末に更新の予定です。

9月 女郎花色(おみなえしいろ)

「染司よしおか」吉岡幸雄

女郎花
女郎花(おみなえし)

 女郎花は、秋の花のなかでもひときわ鮮やかに映る花である。

 緑色の葉と茎のうえに、黄色の粉が浮いたように散りばめられている。秋の風に揺れて、黄の花のなかに葉色が入り混じっていくようである。

『源氏物語』の宇治十帖のなかの「東屋 (あずまや)」の巻では、二条の院の中の君に引き取られた浮舟 (うきふね)匂宮 (におうのみや)が見つける場面がある。匂宮は「紫苑色のはなやかなるに、女郎花の織物と見ゆる重なりて」という衣裳にひかれて浮舟に歩み寄るのである。

「女郎花の織物」とは、『装束抄』によれば、「経青、緯黄」の平絹とある。 (かさね)は、表の経糸は青、つまり緑系の糸、緯糸は刈安のような黄色で織りあげた織物に、裏は女郎花の萼をあらわす青緑を重ねたものと思われる。

 女郎花のような、緑の葉のうえに粟の実が散ったような花の色をあらわすのは容易ではない。

 表の淡い藍色と黄色、二種類に染め分けた色糸を経と緯に織り成した布は、見る角度や光の加減でさまざまな色相に変化する。あたかも秋風に女郎花の花が揺れるように、美しく輝くその姿を表現したのであろう。

紫紅社刊『源氏物語の色辞典』「野分」女郎花の織物より
『源氏物語の色辞典』より
「野分」女郎花の織物より

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吉岡幸雄の仕事展「日本の暦・色かたち」(撮影: 齋藤芳弘) より、染司よしおかの作品を壁紙にしました。

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