吉岡幸雄が選んだ今月の色
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ツイートする「染司よしおか」五代目当主、吉岡幸雄氏に毎月、日本の色にまつわる様々なお話をしていただくコーナーです。紫紅社特製カレンダー付き壁紙とともに、毎月月末に更新の予定です。

1月 紅梅色(こうばいいろ)

「染司よしおか」吉岡幸雄

 新しい年を迎えるころになると、京都の街にも白い粉雪が舞う日が多い。街のなかでも丸太町通りを越えると、それがいちだんと激しくなる。

 北野天満宮は、今出川通りと出合うその手前にある。菅原道真という、平安時代に活躍した優れた政治家であり、文人であった人が祀られている。

 道真は、あるとき政治的に失脚して、九州の太宰府に流されることになる。そのときに、庭の梅に「東風ふかばにほひ起こせよ梅の花 あるじなしとて春なわすれそ」と詠んだのは有名な話である。

 道真ゆかりの天満宮には、白雪の舞うなか、いまも梅の花が凛として咲き誇っている。ときには、紅い花のうえに白い雪が積もって美しい対照美を見せることもある。

 清少納言が「木の花は濃きも淡きも紅梅」と梅の花を礼賛したように、王朝の女人たちは、新春の慶びの日に梅の襲の衣裳を着用した。

 それには、夏に咲く紅花の花びらを乾燥させたものを、厳寒の水のなかで洗って紅色を出し、梅の実を燻蒸した烏梅からとった酢で鮮やかに発色させる。すると、梅の花にふさわしく深い色に染まるのである

 自然の美しい花の色は、やはり植物の精から汲み出すのである。

梅の色(左から紅花染めの濃淡と蘇芳染)
梅の色(左から紅花染めの濃淡と蘇芳染)
王朝のかさね色辞典』より

王朝のかさね色辞典』(吉岡幸雄著) の【梅の襲 (かさね)】には、植物染で再現された紅梅の襲、一重梅の三枚重、莟紅梅の襲、裏梅の襲、雪の下の襲など梅の襲だけで14種類のかさねが紹介されています。

1月カレンダー付き壁紙

源氏物語の色辞典』(吉岡幸雄著) より『明石女御の紅梅の御衣』を壁紙にしました(染色: 染司よしおか)。

カレンダー付き壁紙

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『源氏物語の色辞典』吉岡幸雄著

日本の伝統色 ミニ知識

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